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2030/01/01

☆ 外国人参政権は違憲ではない

理由

 【日本国籍を喪失した場合の公務員の地位について】という『内閣法制局見解』に基づき国会答弁がなされた以上、内閣府がこれを承認したと見るのは必然である。

これにより、憲法第十五条一項の『国民固有』は、『日本国民にのみ所持が許された権利という専有概念ではなく、日本国民に於いてのみ奪うべからざる権利であるという保障概念と解するのが正しい』となる。

そもそもこの『固有の権利』(inalienable rights)とは、どういう意味か【国際人権規約A規約】の前文を引けば良い。
ここでは inalienable rights が『奪い得ない権利』と正式に訳されていることからも『専有の意味ではない』と明らかだ。

更に言うなら、【日本の国籍を有しない者の地方公務員への任用について】という自治省の大阪府総務部宛の照会回答に於いて『高辻回答を踏襲する旨の回答』を出している。

そして未だに高辻回答を覆す日本政府見解並びに最高裁判例が出ていない。

加えて、憲法第一五条並びに同第九三条以外、日本国憲法に於いて参政権の対象者に言及している箇所はない。
そして、その何れにも『外国人への参政権付与』について言及している箇所はない。

更に、国会の人事院が回答している【公務員に関する当然の法理】並びに【造幣局技術職員の外国籍取得について】から、『外国人の公務員就任権自体は禁止されていない』ことが解る。


以上の理由により『外国人参政権』そのもの自体は『違憲ではない』ということが導かれる。

しかし、かと言って『合憲である』とは言い難い
何故ならば、基本的に【日本国憲法】は『日本人(日本国民)の権利について明文化したもの』であって、そこには『外国人の権利について言及した条文はない』からだ。

つまり、最終的には
『禁止されている明文が存在しないので違憲ではないが、日本国憲法の性質上から合憲であるとは言い難い』
としか言えないのである。

☆ 外国人参政権は違法である

憲法上では『違憲ではないが合憲とも言い難い』外国人参政権。

視点を変え【法律】の観点から見てみると、これはもう何をか況や、明確に法条文に抵触している。
間違いなく『違法』であると断言出来るのだ。

先ず、国政に関する選挙規定法である【公職選挙法】の【第九条及び第十条】を見れば、その中に『日本国民たる』という明文があるのが解るだろう。
次に、地方に関する選挙規定法である【地方自治法】の【第十一条】を見ても、同じく『日本国民たる』という明文があるのが解るだろう。

つまり、国政(公職選挙法)に於いても、地方(地方自治法)に於いても、参政権を有するのは『日本国民だけである』とされているのだ。

では、その『日本国民』とは何か?という問い【国籍法第一条~第四条】を見れば解る。
まかり間違っても、ここに『特別永住資格者』の入り込む余地は無いのだ。

2011/03/09

国籍法第一条から第四条

国籍法
(昭和二十五年五月四日法律第百四十七号)

(この法律の目的)
第一条 日本国民たる要件は、この法律の定めるところによる。

(出生による国籍の取得)
第二条 子は、次の場合には、日本国民とする。
一 出生の時に父又は母が日本国民であるとき。
二 出生前に死亡した父が死亡の時に日本国民であつたとき。
三 日本で生まれた場合において、父母がともに知れないとき、又は国籍を有しないとき。

(認知された子の国籍の取得)
第三条 父又は母が認知した子で二十歳未満のもの(日本国民であつた者を除く。)は、認知をした父又は母が子の出生の時に日本国民であつた場合において、その父又は母が現に日本国民であるとき、又はその死亡の時に日本国民であつたときは、法務大臣に届け出ることによつて、日本の国籍を取得することができる。
2 前項の規定による届出をした者は、その届出の時に日本の国籍を取得する。

(帰化)
第四条 日本国民でない者(以下「外国人」という。)は、帰化によつて、日本の国籍を取得することができる。
2 帰化をするには、法務大臣の許可を得なければならない。

公職選挙法第九条及び第十条

公職選挙法
(昭和二十五年四月十五日法律第百号)

第二章 選挙権及び被選挙権
(選挙権)
第九条 日本国民で年齢満二十年以上の者は、衆議院議員及び参議院議員の選挙権を有する。
2 日本国民たる年齢満二十年以上の者で引き続き三箇月以上市町村の区域内に住所を有する者は、その属する地方公共団体の議会の議員及び長の選挙権を有する。
3 前項の市町村には、その区域の全部又は一部が廃置分合により当該市町村の区域の全部又は一部となつた市町村であつて、当該廃置分合により消滅した市町村(この項の規定により当該消滅した市町村に含むものとされた市町村を含む。)を含むものとする。
4 第二項の規定によりその属する市町村を包括する都道府県の議会の議員及び長の選挙権を有する者で当該市町村の区域内から引き続き同一都道府県の区域内の他の市町村の区域内に住所を移したものは、同項に規定する住所に関する要件にかかわらず、当該都道府県の議会の議員及び長の選挙権を引き続き有する。
5 第二項の三箇月の期間は、市町村の廃置分合又は境界変更のため中断されることがない。

(被選挙権)
第十条 日本国民は、左の各号の区分に従い、それぞれ当該議員又は長の被選挙権を有する。
一 衆議院議員については年齢満二十五年以上の者
二 参議院議員については年齢満三十年以上の者
三 都道府県の議会の議員についてはその選挙権を有する者で年齢満二十五年以上のもの
四 都道府県知事については年齢満三十年以上の者
五 市町村の議会の議員についてはその選挙権を有する者で年齢満二十五年以上のもの
六 市町村長については年齢満二十五年以上の者
2 前項各号の年齢は、選挙の期日により算定する。

地方自治法第十一条

地方自治法
(昭和二十二年四月十七日 法律第六十七号)

第二編 普通地方公共団体
第二章 住民
第十一条 日本国民たる普通地方公共団体の住民は、この法律の定めるところにより、その属する普通地方公共団体の選挙に参与する権利を有する。